50代までは、ファッションに関連する仕事をしていました。
いつも人に見られる場所にいたので、常に身に着けるものには気を配っていました。
当時は、まだまだ(今に比べると)綺麗だったのではないかと(勝手に自分で)思っています。

若い頃から、時々、人に言われる言葉がありました。
『あなた、佇まいがいいですね』と。
その頃は、ピンとこなかったのですが、年を取るにつれ、少しはその意味が分かるようになりました。

現場を離れて5年経ちます。
今は誰にも『佇まいがいいですね』なんて言われません。

余り、ファッションにも気を使わなくなりました。

当時は、常に綺麗でかっこよくいようと、それこそ履く靴からピアスに至るまであれこれとコーディネートを考えていたのですが、今はそんな意識から解放されてもっぱら当時購入したお気に入りのラク服を常着にしたり、ユニクロで安価なアイテムを購入して着ています。
体重管理も怠り、今は軽く3㎏はオーバーしています。

私の佇まいは、今はどうなっているのでしょう。

こればかりは、コーディネートだけでは取り繕えないものです。

全体から醸し出される雰囲気のようなものだと思うのですが、今の自分にはどんな雰囲気が漂っているんだろ…。
自分の中で、的確な表現を探してみますが、自信を持って言える言葉が見つかりません。
もしかしたら、くたびれて霞んでしまった自分が居るのではないかと危惧しています。
もう誰にも『素敵ね』と言われることはないかもしれません。

実年齢よりも若く見られることが多いのですが、鏡に映った自分の中に、晩年の母を見つけた時、一瞬にして現実を確認できることがあります。

残念ながら、もう煌めく時代はとっくの昔に過ぎ去っているのです。
それを取り戻したいとか、無理に若く見られたいとか望んではいません。

ただ、幾つになっても、その時代で、素敵でありたいし、綺麗でありたい。
この現実で(それこそ皺が出来たり、白髪が一杯になっても)『佇まいがいいですね』と誰かに、言葉にしてもらえなくても、心に思ってもらえるような女性になりたい。

そう、まだまだそういう女性でありたいのです。